2015年06月22日

兄弟の子や孫に相続権はあるか

ある人が死亡し,配偶者も子も両親もいない場合,相続人は兄弟ということになるのだが, その兄弟がすでに死亡していた場合,兄弟の子に相続権はあるであろうか。
また,兄弟の子もすでに死亡していた場合,兄弟の孫に相続権はあるであろうか。

この点,時代によって大きく異なる。

昭和22年5月3日〜同年12月31日に死亡
この場合は,家督相続制度を応急的に停止した応急措置法が適用される。そして,同法は,兄弟の子には相続権は認めておらず,兄弟の子や孫に相続権はない。

昭和23年1月1日〜昭和55年12月31日に死亡
この場合は,改正前民法が適用される。同法は,兄弟の子孫全般に代襲相続権を認めており,兄弟の子であっても孫であっても相続権がある。

昭和56年1月1日以降に死亡
 この場合は,現在の民法が適用される。それによれば,兄弟の子は相続権があるが,兄弟の孫には相続権がないということになる。(民法889条の2項が、代襲相続の規定・民法887条2を準用するものの再代襲相続の規定・民法887条3項は準用していない)
 
なんともややこしい。

昭和56年以前は,兄弟の孫も相続させるべき社会であったともいえないであろう。また,昭和22年頃は,兄弟の子にも相続させるべきでない社会であったとも考えられない。
 そう思うと,相続に関する法律は,社会環境とはあまり関係なくかなり人為的に決められるものだ。

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posted by 内田清隆 at 22:40| Comment(0) | TrackBack(0) | よくあるご質問‐相続
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