2010年09月22日

相続で借金はどうなるか?

親が死んだ場合,相続で,親の借金はどうなるのか?

一郎と次郎の親が2000万円の借金をのこして死亡したとしよう。親が残した財産は自宅だけである。
一郎は親の家業を継ぎ親と同居していた。一方の次郎は,県外に住んでおり,ほとんど親との交流がなかった。

一郎が自宅を相続し,借金も責任をもって支払う,それがあるべき姿であろう。

ところが,法律は違う。
法律では,相続が始まると,借金は,法定相続分に応じて,当然に分割されてしまうのである。
 つまり,上記の例では,一郎が1000万円,次郎が1000万円の借金を当然に相続することになるのだ。一郎と次郎で話合いをして,一郎が借金を相続することに決めたとしても,お金を貸している人に対しては,それを主張できない。
 借金は,遺産分割の対象にならず,当然に分割される。そのため,相続人同士で話合いをしても,お金を貸している人に対しては,その話合いの内容は関係ないのだ。

 このような法律には批判が大きい。
 お金を貸している側から考えると家業を継いで親の家に住んでいる一郎から1000万円しか返してもらう権利がないというのは納得がいかないことだ。次郎が1000万円返してくれれば問題はない。しかし,次郎が破産をしてしまうと,一郎が同じ暮らしをしていても1000万円を回収できなくなってしまうのだ。

 一方で次郎としても,1000万円の借金を負わされてしまうというのは納得がいかないことだろう。「兄貴がおやじと一緒に事業をする中で作った借金なんだから兄貴が責任持てよ」と思うのが当然だ。
 
 法律制度に批判があるにもかかわらず,それが維持されているのは自衛策があるからだ。
 お金を貸す側としては,もし借りている人が死亡する場合も考えるのであれば,一郎を保証人にしておけばよい。
 また,次郎としては,借金を相続したくないのであれば,相続放棄をすればよい。そうすれば借金を負担する必要なくなる。

 親に借金がある場合,相続人は相続放棄しない限り,責任を逃れられないのが法律である。
 長男が全部払うといっても払えないときは自分にかかってくる。このことを忘れないことが重要だ。

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posted by 内田清隆 at 07:11| Comment(0) | TrackBack(0) | よくあるご質問‐相続
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