2010年10月06日

遺産分割で賃料はどう扱えばいいの? その2


 前回
説明したように,被相続人が受け取っていた賃料は,遺産分割の対象には原則ならない。
 そのため,その賃料が誰のものになるのかは,相続人の同意がない場合には,家庭裁判所で行われる遺産分割の調停・審判ではなく,地方裁判所で行われる民事訴訟の手続きの中で最終的には決定されることになる。

 それでは,その被相続人が受け取っていた賃料は誰にものになるのだろうか? 
 先日あげた最高裁の判決における答えは,「当然に相続分に応じて,相続人に分割承継される」というものだ。
 例えば,賃料額が毎月50万円であったとすれば,相続人が2名だとすると太郎が半分の25万円,次郎が半分の25万円の賃料を受け取ることに当然になる。
 父の死亡後1年が経過し,600万円の賃料が通帳に入っていれば,太郎と次郎が300万円ずつもらうことになるというものだ。

 話合いをしなくても,テナント入居者の同意を得なくても,当然に半分ずつになってしまうのだ。
 ずっと,太郎が賃料を受け取っており,テナントビルを太郎が相続することになってもそうなのである。
 
 何かおかしい気がするし,最高裁の判決はどこまで考えて出されているのかは分からない。
 ただ,確かなことは,相続において賃料がどうなるかについては,非常に慎重にならなくてはならないということだ。
 最高裁の判例で争われた賃料額は何と2億円である。
 そこまで大きな金額にはならないとしても賃料は非常に大きな額になる可能性がある。

 遺言を作成する際や,遺産分割協議をする際には賃料をどうするかを注意深く決めることが重要だ。
 そうでないと,後々最高裁まで争われる,大変な事件になってしまうかもしれないというわけだ。

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posted by 内田清隆 at 07:15| Comment(0) | TrackBack(1) | よくあるご質問‐相続
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