2010年12月22日

遺留分減殺対象の財産を選ぶことはできますか?

 被相続人が二人の子,太郎と花子をのこして死亡し,全財産を太郎に相続させるという遺言をのこした。

 この場合,花子は全財産の4分の1に対して遺留分をもつ。そのため,遺留分減殺請求をすることにより,遺産の4分の1だけを相続できる。

 では,遺産が
A町の土地(時価 500万円)
B町の土地(時価 500万円)
C町の土地(時価1000万円)
であったとしよう。

  このとき,花子は遺留分減殺対象の財産を狙い撃ちしてA町の土地を選んで手に入れることができるであろうか?
 あるいはC町の土地に限って遺留分減殺請求をし,その半分の権利を取得することができるであろうか?
答えは,「選ぶことはできない」である。

 遺留分減殺請求は,特定の財産ではなく,全体に対してしかできない。
 そのため,遺留分減殺請求をすると,花子はすべての土地につき4分の1の持ち分を持つことに自動的になり,すべての土地は共有になってしまうのである。

 「共有の土地」というのは,どうにも処分がしづらいため,この結論は不便ではある。
 しかし,共有が不便であるため,いやでも相続人らは話合いをするしかない。
 話合いをしなくてはいけないことは,不便ではあっても,本当はいいことなのかもしれないと思うときもある。

 便利がいいとは限らないのが,人の世である。

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posted by 内田清隆 at 08:12| Comment(0) | TrackBack(0) | よくあるご質問‐相続
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